【映画評】若者のすべて

巨匠ルキノ・ヴィスコンティの名作映画。ミラノに移住してきた貧しいイタリア人一家の夢と挫折と愛憎を描いた少々重い映画である。というのも、登場人物が皆「ろくでなし」なのである。
一家には、とにかくお金がない。稼ぐために次男シモーネはボクシングを始めるが、自堕落な娼婦ナディアにつかまり、次第にボクシングにも影響が出始める。酒におぼれ盗みを犯し、堕落したシモーネは他の兄弟から家を出てくれとせがまれる。偶然、3番目のロッコはシモーネと同じ娼婦を愛してしまう。しかしこちらはシモーネとは違い、ナディアを1人の人間として扱い、ナディアは更正することができたのである。しかし、それに嫉妬したシモーネは怒り狂い、最後にはシモーネを殺してしまうのである。
この映画で描かれているのは「兄弟愛」と「堕落」。ロッコはいつでもシモーネをかばおうとするのだが、ナディアとの関係が発覚した時、彼女に「シモーネのところにもどっておやり」と言う。何が真実で何が正義なのか、考えさせられるシーンである。
ちなみにロッコを演じるのは若き日のアラン・ドロン。とてもかっこいいです。
2008年07月09日 | | 書評・映画評などなど
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