【書評】決断力

決断力 (角川oneテーマ21)著者は羽生善治氏。知らない人はいないほどの有名棋士である。1995年度には7冠王(名人・王座・棋王・竜王・棋聖・王位・王将)を達成、2007年には史上8人目、最年少、最速、最高勝率で通算1000勝を達成した。言うまでもなく最強棋士の1人である。

本書を読んで感じた。一流の人間の言葉には、ジャンルを超えた重みがあると。

知識は単に得ればいいというものではなく、知識を積み重ねて理解していく中で「知恵」に変えないと生かすことはできない。たとえば、金槌やカンナなどの大工道具も、ただ持っているだけでは無用の長物だ。どこで、どういうふうに使ったらいいか、は知識ではわからない。使う技能があって初めて生きたものになる。

この考え方は多くの仕事、勉強に通じる。どうしても理系の話になってしまうが、数学も「やり方」だけを覚えても意味がない。「なぜそうなるのか」を必死に考えるからこそ、単なる知識が、問題解決の能力へと変わるのだ。仕事であっても、マニュアルどおりにこなせば済むのであれば楽だが、責任ある仕事をしている限り、そうはいかない。

一番心に残った言葉に、「才能とは、同じ情熱、気力、モチベーションを持続することである」というものがある。この言葉は明快だが、非常に的を得ている。私は、成功とは能力やカリスマ性だけでなく、成功を妄信してあきらめず前身を続けた結果であると信じている。羽生さんも、頭脳と才能だけであの地位を築いたわけではないだろう。あきらめない限り可能性は0ではないが、あきらめた瞬間に0になるということは、覚えておかなければいけない。

↓松村vs羽生(金銀飛車角桂馬香車歩落ち)

2008年03月17日 | | 書評・映画評などなど 

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