関本昌平、栗東芸術文化会館さきらピアノリサイタル
いやいやすごかった。それしか言いようがない。関本昌平氏のリサイタルに行ってきたのだが、彼に対しては形容する言葉が見当たらない。すばらしい!その一言。
今日は朝6:30にたたき起こされて、3時間しか睡眠が取れていなかった。栗東の芸術文化会館は、ホールの目の前に良い感じの丘があるので、そこで1時間くらい寝転び、コンサートへ。
関本氏は、2005年の第15回ショパン国際ピアノコンクールにて第4位入賞という輝かしいキャリアを持つ22歳。木になるピアニストではあったが、一度も演奏を聴いたことがなかったので、とても期待していた。今回のリサイタルはプログラムがよい。
- モーツァルト:ピアノソナタ第3番 変ロ長調
- べートーヴェン:ピアノソナタ第31番 変イ長調
- ショパン:スケルツォ第2番 変ロ長調
- ショパン:ノクターン第8番 変ニ長調
- ショパン:バラード第4番 ヘ短調
- スクリャービン:エチュードより(アンコール)
- バッハ:平均律クラヴィーアより(アンコール)
- ショパン:英雄ポロネーズ(アンコール)
- モシュコフスキ:火花(アンコール)
特に、ベートーヴェンの第31番ソナタが格別だった。演奏の最中から、涙が止まらなかった。終了後興奮してしまい、隣のおじさんに「31番、最高でしたね!」としゃべりかけてしまう。おじさんも同じように感動。31番は、32番についで好きな曲。コンサートで聴いたのは初めてだったが、あまりの衝撃に体が震えた。こんなにも若い関本氏が、ベートーヴェンの最晩年の、神がかり的なソナタを美しく弾きこなす。想像できなかった。関本氏の将来が恐ろしい。どんなピアニストに成長するというのか。
ショパンのバラードも素晴らしかった。ジョルジュ・サンドとの破局が近づき、自らの体も病に冒されていた、そんな時に生まれた作品。バラードはどれも好きだが、4番は次元が違う。関本氏の演奏は幻想的で、寂しげで、それなのに力強い。「1人好きな作曲家を挙げるとしたら、ショパンです」と語るように、後半のショパンプログラムは、まさにショパンが彼に乗り移っているかのような名演だった。
驚いたことに、アンコールを4曲も弾いてくれた。3曲目の英雄ポロネーズは、力強く、たくましく、見事な演奏だった。さすがにこれで終わりだろう、と思ったが、モシュコフスキも弾いてくれて、思わず顔がほころぶ。
これだけでなく、終了後に「アフタートーク」と称して対談風のトークまでしてくれるサービス精神。今日1日で関本氏の大ファンになってしまった。調べてみると、6月に岡山で演奏会がある。行きたいなぁ。「熱情」も弾くみたいだし。
ところで、私の隣に座ったおじさん。相当クラシック音楽に詳しそうだった。「またお会いしましょう」と言って帰っていったが、ぜひまたお会いしたいものだ。
ちなみに、影響を受けやすい私は、早速ベートーヴェンの31番ソナタの練習に取り掛かる。
2008年03月15日 | | 音楽のある生活
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